2019年末の繁忙期で心身ともにボロボロになるまで働いたので、雪国情緒を味わう湯治の旅に出かけて参りました。今回の目的地は新潟県の越後湯沢温泉です。暖冬で冬気分が不足気味なので、いっそのこと豪雪地帯へ…。
発車標の脇に分かりやすく停車駅が書いてあるのは有り難いですね。下から二つ目が今日乗る予定のMAXとき321号。大宮を出たら熊谷と本庄早稲田を通過し、高崎からは各駅停車です。
各列車に使用される編成の号車案内図も表示されていて優しい。多彩な車両を運用するJR東日本ならでは。東海が不親切なのではなく、東海道新幹線では車両の座席数と配置が統一されているのでこれをやる必要がないだけ。
12:40発のMAXとき・MAXたにがわ321号。E4系での16両編成の当列車は、越後湯沢で分割、とき321号は新潟まで。たにがわ321号は支線に入りガーラ湯沢へと向かいます。
ホームからは特徴的な丸の内駅舎のドーム屋根が見えました。
E4系による8両編成+8両編成、定員1634名の圧巻の16両編成は高速列車の中では世界最大。これが無くなるのは寂しい。まあ、ダイヤに余裕があるだろうから一編成あたりの座席数が少ないなら増発すればいいだけですからね。二階建てに拘る必要はない。
2020年度末までに本系列は引退予定でしたが、台風19号により千曲川が氾濫した結果、車両センターが浸水して、北陸新幹線のE7系が8本水没、廃車となることとなった為、上越新幹線に投入されてE4系を置き換える予定のE7系が北陸新幹線に転用されることとなりました。というわけで引退前に乗っておくつもりが、延命措置が図られることに。嬉しいような悲しいような。まあ、遅かれ早かれ引退は来ます。E7系はいつでも乗れますしね。
気になる連結部を撮影。
日本経済の中心地、丸の内の高層オフィスビル群が見えます。
今回は贅沢にもグリーン車で。越後湯沢まではたかだか1時間20分の乗車時間だから普通車指定席でもよかったのですが、旅行を計画した12月の時点で残席数が少なくなっており、夫婦並びの席が取れるのはグリーン車のみだったのです。そういった理由。
折り返しの車内清掃中。
折り返しの車内清掃が終わり、発車10分程前になると乗客が車内へと案内されます。二階席へとアクセスする階段。何だろうこのワクワク感。秘密の隠れ家にでも向かうような感覚。平屋の電車では味わえない。
このドアをくぐるとグリーン車の2階席キャビンが広がります。
今回お世話になるE4系のグリーン車の座席。デカい。バックレストの大きさは圧巻ですね。身を投げ出してもしっかり受け止めてくれそうです。1時間20分程度の乗車では勿体無いくらい。 フルリクライニングしても後方に気兼ねなく出来る最後列を選択。飛行機も電車も後ろは壁が正解(リクライニング角度に制限が無い場合のみ)。
15号車のグリーン車はほぼ満席で東京駅を出発します。
東京駅を定刻通りに発車。車窓からは先ほど新宿からお世話になった中央線快速。
デビューから20年以上が経ち、古臭さはいなめないけれど、落ち着きがあり品のあるモケット。
B747のアッパーデッキみたい、とも言うべきか。車両限界が大きいとはいえ、2階建てにするとやはり制限はあります。この天井も荷物入れも低い感じが、特別な空間を演出していて良い。狭苦しさは感じません。
東京駅を出発すると、上野に着くかどうかのあたりでさっさと駅弁タイム。今回選んだのは鮭はらこ弁当。
鮭フレークと鮭漬焼、いくら醤油漬がご飯の上に乗っていて見て美しいし美味しい…がちょっとボリューム不足かなぁ。女性や小食の男性にちょうど良い感じ。
食べ終える頃には地上区間へと出ていました。まだまだ東京都内。北区のどこか。
シート周りの設備をチェック。先述のように、天井が低く、荷物棚の位置が低いので、読書灯もかなり頭に近い位置にあります。
手動でガチャコン持ち上げるタイプのレッグレストも装備。前の座席に付いているバータイプの足置きと合わせると、コンフォート感MAX。
上野を出てからは大宮までは、速度制限があるのでのんびりと走ります。困ったものだ。
淑徳与野中学・高校。
オフィスビルやら高層マンション群が見えてくると、間もなく大宮駅。
大宮駅に停車中。道路を挟んでマルイの反対側にはニューシャトルの軌道が見えますね。
大宮駅を出発。
大宮駅を出ると速度制限の無い区間に突入し、いよいよ本気モードの走りへ。とはいえ上越新幹線の最高速度は240km/hなので、のんびり感は残ります。線形の悪い東海道新幹線でさえ285km/h出す時代ですからね。上越新幹線は最高速度が最も遅いフル規格新幹線。
大宮を出て暫くすると畑が広がるようになり、随分と牧歌的な風景が広がるようになってきました。
車内散策。
15号車から14号車へと向かう1Fの通路はさながら迷路のよう。突き当りを左に曲がると…
今度は右に。
そうすると14号車へと到達。2階建てという制約があり、床下に各種機器を搭載出来ない関係で、床上にそれらが置かれています。結果的にこのような迷路のような造りになっているみたいですね。
1Fの普通席へと続く下り階段。スキー学校?に出かける高校生の集団でガヤガヤ。もしかしたら彼らがいたから普通席の予約が取りづらかったのかも。
北関東の山々が見えてきました。関東平野の端っこへ差し掛かろうとしています。
遠くには浅間山が見えますね。流石の標高。しっかりと冠雪しています。
高崎アリーナが見えてくると間もなく高崎駅に到着です。
高崎駅に停車中。E4系の2F席の高さを感じますね。ホームが随分と下に見えます。
高崎を過ぎるとトンネル区間が多くなってくるので、車窓は退屈になってきます。
高低差の激しい地形になってきましたが、基本高架を走る上にトンネルで山を突っ切るので、東海道新幹線みたいに走りながらのアップダウンは無い。
中央分水嶺たる三国山脈の山々は流石の暖冬・小雪でもしっかり雪化粧。
上毛高原駅へアプローチ。
上毛高原駅に到着。上越新幹線で最も乗降客が少ない駅だけに、ホームに人は…見られない。
この駅がちょうど新潟駅と東京駅の中間。大宮までの速度制限区間があったり、最高速度が240km/hでも一時間程で全線の半分を走ってしまうのだから、上越新幹線は短い路線です。
上毛高原駅を出るとすぐにトンネルへ。全長22,221mの長大な大清水トンネルへと突入です。
10分程度の乗車で長いトンネルを抜けると窓の外は別世界。「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」のとおり、トンネルを抜けたら一気に雪国モードの景色に。暖冬と言えど、流石は豪雪地帯か。それでも例年よりはだいぶ少ないみたいですが。間もなく越後湯沢駅に到着です。
今回の目的地、越後湯沢へ到着しました。暖冬で雪が少ないとはいえ、神奈川よりは結構寒い。息が白い。ようやく冬を感じる事が出来てテンションが上がりますね。今年は一月に入っても気温18℃とか、冬らしさゼロですから。
16両編成の当列車。半分の8両はMAXたにがわ号としてガーラ湯沢駅へと向かい、残りの8両、とき号が終点新潟へと参ります。
斜面に駅があるので、斜面側の西口の建物の真後ろはすぐ山。しっかり積雪しています。越後湯沢の温泉ホテル街が見えますね。左のオレンジ色の建物が、今回泊まる湯沢グランドホテル。
スキー学校?スキー遠足?スキー合宿に向かう学生の集団。物凄い数で引率の先生も大変そうでした。他の車両からもぞろぞろ。普通席の予約が取りづらかったのはやっぱり彼らがいたからなのかもしれない。
越後湯沢駅はホームに温泉が湧いています。
「飲むなよ」との注意書き。
改札を出るとお土産屋街の「がんぎどおり」。帰りにこちらでお土産を調達することとします。
東口コンコースからの景色。暖冬でも山は流石に真っ白け。
目線を下にずらすと、豪雪地帯の一月とは思えない程の積雪の少なさ。
ロータリーに出ると雪は少ない。一応前日に降雪はあったみたいなのですが。
東口の、日当たりが悪そうなところにはしっかりと残雪がありました。
雄大なる天空の分水嶺。太平洋側と日本海側を隔てる、冠雪した谷川連峰の山々は圧巻。
宿泊予定のホテルのある西口ではなく東口へ出てきたのはここが理由。中野屋さんでへぎ蕎麦ランチとします。