2020年4月5日日曜日

【搭乗記】シンガポール航空 SQ12便 シンガポール(SIN) - 東京成田(NRT) B777-300ER プレミアムエコノミークラス【復路もブックザクックで】 | 2020年2月 シンガポール旅行記(14)

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最終日の朝を迎えました。3泊4日のシンガポールもあっという間にクライマックス。日本へと帰ります。寂しい。寂しいけれど、飛行機オタクからすると、帰りのフライトだって旅行のハイライトの一つなわけで。最後まで楽しみます。

ホテルをチェックアウトし、タクシーを呼んでもらいます。

シンガポールの夜明けは遅い。朝の7時でもまだこの暗さ。経度からするとあとマイナス一時間、といった場所なのですが、香港との繋がりを優先した結果のタイムゾーンなのでこのような現象が起こります。

ECPに乗り、一路チャンギ空港へ。

ホテルから20分も経たずにチャンギ空港T3に到着。市街地に空港が近いのか、国土が狭いからなのか。それともタクシーが飛ばすのからなのか。

SQ12便は東京・成田経由のロサンゼルス行き。取り敢えずオンタイムみたい。

プレミアムエコノミークラスは優先レーンでチェックインが可能で、スターアライアンスゴールドとクリスフライヤーエリートゴールドと同じ扱いをしてくれます。スタアラシルバー程度の身分には有り難い限り。

オンラインでチェックインすればいいんですが、小市民なのでわざわざ優先レーンでチェックインしたいので友人のカウンターに来てしまう。案の定ガラガラであっという間に完了。

ネズミ年だものね。可愛い飾り。

チャンギは制限エリアが面白い空港。噂のJewelは前日に楽しみましたし、さっさと出国してしまいましょう。自動化ゲートであっという間の出国でした。スタンプが残らないのは味気ないが、増補しなくてよくなるのは出張族には有難いのでしょう。

出国したらまずはお土産物を調達。


お土産も買いそろえたところで、1フロア上がったところにあるフードコート、Singapore Food Street・新加坡美食街で朝ご飯を。

タッチパネル端末で注文&決済。マクドナルドなり、シンガポールではこの形式が増えてますね。聞き取るのに苦労するシングリッシュを相手にしなくていいので観光客としては楽かもしれません。

この端末が4台並んでいるので、混雑していてもそんなに待たない。

こちらのMeng Kee Roast Delightsにて。

見上げると、シンガポールのショップハウス風のデザイン。色鮮やかで綺麗。

 注文を待っている間にフライト出発案内で確認したら、おいおい、乗る予定のSQ12便、Go to Terminal 1になっとる。

 朝ご飯はChar Siew Duck Noodle。出発ターミナルが変更と聞いて、急いでかきこむ。まあ、それなりに美味しかった。

レシートが番号札になっていて、注文した料理が出来上がるとモニターで知らせてくれます。

 出発ターミナルが変更になっても、ターミナル間の移動は楽なので焦らない焦らない(T4だけは例外?)。ターミナル1行きのSkytrain乗り場に到着。

ターミナルマップとスカイトレインの路線図。

車両が入線してきました。

最前部にかぶりつき。車内はSQ12便に乗ると思しき日本人が沢山。日本語が目立つようになる。

あっという間にT1に到着。改装はされているのですが、チャンギで一番古いターミナル。どことなくレトロな雰囲気。カーペットの色がそうさせる?何だか懐かしい雰囲気。

同じ便に乗るであろう日本人の皆さんとC23ゲートを目指します。

時間的には余裕があるのでのんびり。隣を歩く大学生グループと「何でターミナル変わるんですかね。」なんて愚痴りながら。

「日本便はコロナウイルス対策で隔離されている」なんてTwitterでアホな事を呟いている旅行者がおりましたが、そんなことはない。近くのゲートから様々な地域に出発していきましたよ。そもそもどこで隔離するというのだ。T4を日本、中国専用便にでもするのか?いい加減な理解でいい加減な情報を垂れ流すトラベラーに辟易。こういった時だからこそ、デマにはより腹が立つ。


SQ12便 SIN - NRT フライトレポート


SQ12 SIN 0920 - NRT 17:05

C23ゲートに到着。ゲートエリアはオープンしていて、セキュリティチェックは始まっているが、搭乗はまだ。

 SQ12便成田行きはB777-300ERでの運行。これでも十分に大型機の部類なんだけれど、往路のA380と比べると小さく感じてしまう。そのくらいA380はエポックメイキングな機体なのだろう。生産中止が惜しいが、市場が求めてないのなら仕方がない。

新型コロナウイルスに関する注意書き。

プレミアムエコノミークラスの乗客には優先搭乗サービスがあります。ANAだとこのサービスは無いので有難い。

ファースト&ビジネスとプレミアムエコノミー&エコノミーで使うボーディングブリッジが異なります。

今回選んだのはポートサイドの33のAとC。後ろは壁なので気兼ねなくリクライニング出来ます。Seatguruによると特にリクライニングの角度に制限は無かったのでこちらの席を選択。

座席幅いっぱいに使っている感のある、13.3インチのマッシブなスクリーン。迫力ある映像が楽しめます。

ブランケットと枕がプリセットされていました。枕はエコノミークラスより上等な物。

ひじ掛け下にはリクライニングとカーフレストの動作ボタン。比較的強く押さないと作動しないので、間違って押してしまうなどの誤作動はなかった。

タッチパネルが付いた、スマートフォンタイプのコントローラー。

フライトインフォメーションも表示してくれます。メインのスクリーンで映画を見ながら、こちらではフライト情報を表示、なんてマルチなことも出来ます。

成田までの飛行ルートを確認。

2-4-2の座席配列のプレミアムエコノミークラス。2の列と4の列は若干オフセットされて配置されていますので、横並びの8席ではありません。両サイド2席が3列。真ん中の4席が4列となっています。

シートポケットは2層に分かれていて、手前が後述のように機内誌などを収納し、奥がこのように物入になっています。スマホやタブレットなどなど余裕で入りますが、視界から消えるので忘れ物に注意したいですね。

免税品カタログ、機内誌、エチケット袋、後述のノイズキャンセリングヘッドフォンなどが余裕で詰められる程に収納力のあるシートポケット。

前の座席の側面にはコートフック。ビニール袋を吊るしてゴミ袋にするとなかなか使い勝手が良かった。

このおしぼりが嬉しいですよね。これはプレエコだからではなく、シンガポール航空ではエコノミークラスでも行っているサービス。コストカットで廃止してもらいたくないサービスの一つです。席について一息って気分になれるので。

ほこりと何かの食いカスの残るドリンク置きはちょっと頂けない。東方航空じゃないんだから。ホームのチャンギ空港で機内清掃の手抜きはあかん。


可動式の読書灯。

振り返ると、隣席との間にUSBポートとヘッドフォンのジャック。

10:24にスポットアウト。

タキシングが始まりますと、セーフティビデオの上映もスタート。何度見ても飽きない美しい動画。

B777のぶっといボディのプレミアムエコノミークラス。決して狭くはないんですが、それでもA380とは雲泥の差。

因みに…
これは往路のA380で撮影したもの。こっちのほうが壁とのスペースが圧倒的に広いんですよね。B777のキャビン内部の幅は5.86m。対してA380のメインデッキのそれは6.54m。同じ2-4-2の座席数ならそれは差が出るというもの。

スイートクラスやエティハドのレジデンスみたいに贅沢な空間の使い方をしなくても、A380はゆとりあるキャビンを全乗客に提供できているんだな、と感じました。

ノイズキャンセリングヘッドフォン。メーカーは不明ですが性能は良好。外部の雑音のみしっかりシャットアウトしてくれます。耳当たりも良いので、これを着用したままでもぐっすり寝られました(昼間便なので昼寝程度ですが)。

流石はチャンギ空港T3。シンガポール航空機がずらりと羽を休めています。

シンガポール航空のA380。

こちらはA350。今回の往路でA380に乗れたし、次は羽田発着便でこれに乗ってみようかな。

離陸に向けてフラップを展開。翼の動きは見ていて飽きません。

シルクエアー機に続いて滑走路へとタキシング。

T3に近いT1のゲートから02Cって、結構タキシングしました。

02Cに進入。

ローリングスタートで離陸します。

力強く加速。

エアボーン。

さよならシンガポール。また来よう。

巡航高度に達すると、ベルトサイン着用ランプがオフに。


フットレストとカーフレストを展開し、リラックスモードへ。リクライニングもしっかり倒せば、長距離の夜行便でもしっかり寝られそうな感触。

まずはCAさんからシャンパンを頂きます。


ビバレージサービスが始まるので、トレイテーブルを取り出します。サイドのアームレストに収納されています。

Lift Hereの部分を引っ張ると簡単に取り出せます。

ナッツとコーラを貰います。長めのフライトは、まずビバレージで一服。この瞬間が好き。

緑服がボトルを持って注ぎに来たのでシャンパンを引き続き。良い感じに酔っぱらってきた。

ビバレージサービスが終わると一旦キャビンの照明が落とされます。何故?機内食の配膳開始前にまた明るくなりましたが。

調子こいてお酒を飲んでいたらトイレが近くなったので、キャビン探検。A380の場合、プレエコとエコのキャビンの間にラバトリーがあって、両クラスの境のように機能していましたが、B777-300ERの場合はエコのキャビンの中にあります。

ウォッシュレットが装備されていないのは残念。あれは日本の航空会社だから。


ハンドモイスチャーやマウスウォッシュ。

機内食は、速い・美味いのBook the Cook(ブックザクック)で。おススメメニューが見つかりました。


往路のSQ637便に引き続き、復路の東京行きもプレミアムエコノミー・ブックザクック。というよりSQのホームエアポートのチャンギ空港発のほうが本番と呼べるでしょう。

「プレミアムエコノミー・ブックザクック」と銘打たれているように、上級クラスのそれとは別扱いですが、人気の機内食事前予約サービス、Book the Cook(ブックザクック)を楽しむことが出来るのもSQのプレエコのアドバンテージの一つ。

幸運にも?今回の復路のフライトで、おススメのメインメニューに出会う事が出来ました。

事前予約の模様はこちらの記事をご覧ください。

席に戻ってメニューを物色。

メインコース以外はこのメニューに書かれているものがサーブされます。

一般の乗客に先駆けて、特別食と同時に真っ先にサーブしてくれるので、さっさと食べて食事後のトイレ行列を避けたい人にはブックザクックを使う価値があるでしょう。

ビーフブリスケットのローズマリーソース煮(Rosemary Beef Brisket) - 牛の肩バラ肉のローズマリーソース煮、野菜のソテーとマッシュポテト

これ、選んで大正解。濃いめの味付けのローズマリーソースが程よく柔らかい牛肉に絡んでペロリと平らげてしまいました。緑服のCAさんが、'very popular'と'Good choice'と言っていたので、おススメメニューなのでしょう。プレミアムエコノミー・ブックザクックをご利用の際は、是非こちらをお試しください。

前菜はチキンのテリーヌ。エコの機内食でテリーヌ出すって結構珍しいような。これまた下の野菜サラダとともに大変おいしゅうございました。エコの機内食でここまで満足出来るのってなかなかありません。

思わず撮影してしまったカップの水。シンガポール航空のロゴ入りなんですもの。

ちょうど機内食も食べ終え、1時間半もするとインドシナ半島の東側に差し掛かりつつあります。

奥さんは、昨日訪れたチャンギ空港のJewelのドキュメンタリーを観賞して復習中。

カートが回ってきたのでコーラをもう一杯。缶ごとくれないかしら…。すぐ飲み干しちゃうので。

 シンガポールの音楽も充実しています。こちらはJoi Chua。

デザートのハーゲンダッツアイス。これはフランス製。

飲み過ぎたか、またまたトイレへ。

機内誌を物色。

プレミアムエコノミークラスの広告。アピールするだけの価値はあります。ビジは高いけれどエコは狭いから嫌、でももうちょっとお金は出すよって旅客、結構いるはずです。私はその中の一人。

Silverkrisってそういう由来なのね、とお勉強も。

 機内誌を見て、その航空会社のルートマップをチェックするのが好き。特にシンガポール航空グループは圧巻の就航地数。見ていて楽しい。特にシルクエアーはマイナーな東南・南アジアの都市に飛んでいるので、路線マニアにはたまりません。

各空港から市内中心部までの時間が棒グラフで描いてありました。成田空港は下から4番目の黄色い長い棒。やっぱり遠いよね。

CAさんが飲み物を配って回ってきたので、酔い覚ましにお水を頂きます。


座席間だけでなく、PTVの下にもUSBポートがあります。

 「血栓作るんじゃねーぞ」と言わんばかりにCAさんがミネラルウォーターを配給。シンガポール航空のラベル付きなんて素敵。

台湾や本土の華南、沖縄の地名が見えてきました。ここまでくるとあともう少し。東京までの予定飛行時間は2時間35分。

沖縄上空。完全に日本の領空へと入りました。それでも東京まではまだ2時間以上かかるのだから、日本は広い。

定期的にCAさんがオレンジジュースやアップルジュース等をトレーで配るので、ついつい手を伸ばしてしまいます。

またまたオレンジジュースを補給。

東京、横浜なんかが表示されるようになってきた。

東京まではあと575km。52分程で到着。

キャプテンからアナウンスがありディセント開始。

写真中央やや左。富士山が見えました。

空の旅もあと少しで終わり。寂しい気持ちでいっぱいですが、同時に早く着陸して遠い成田から神奈川へ戻りたいというジレンマ。



雲を抜けたかな、と思ったらまだ雲の上。


また雲の中へ。

雲を抜けたらまた雲へと突入。雲海というのは何層もの雲で構成されているのを再認識します。

完全に雲の下に出ると、既に千葉県上空。


フラップもMAXまで展開。やっぱり窓際シートは楽しい。


B滑走路にタッチダウン。

スラストリバーサーと同時にスピードブレーキを展開して急制動。見ていて飽きません。

新しく共用開始された高速離脱誘導路からB滑走路を出ます。ここから第1ターミナル南ウイングまでしばしのタキシング。

相変わらずB滑走路の周りはごちゃごちゃしてるなぁ。

こっちのほうは色々フェンスが多いですよね。ええ。

ん?

横風用滑走路予定地だった場所の南側は駐機スポットなど増設工事中。第三滑走路建設など、成田空港も向こう10年くらいで大きく変わろうとしています。

スポットの増設工事が進んでいます。

B滑走路から第一ターミナルは遠い。まだまだタキシング。

整備エリア前のスポットに駐機する多数の旅客機。

16:55にスポットイン。成田はもう夕暮れの時間。

そういえば、照明の脇から生えている、コードらしき何かは何だったのだろう?

この冬は記録的な暖冬だったのにこの日に限ってはしっかり真冬の寒さ。シンガポール帰りには堪える温度差です。

シンガポールからの6時間の空の旅を終え駐機するB777-300ER(9V-SWP)。調べてみると、この機体は機齢の若いシンガポール航空のフリートの中でも、11年選手と古参の部類のようです。

ANAのフライングホヌが駐機していました。乗ってみたいが奥さんがハワイに全く興味を示さない。

SQ12便でそのままロサンゼルスに行く乗客と、他社便に乗り換える乗客は右へ。我々のように東京が最終目的地、もしくは国内線に乗り継ぐ乗客は真っすぐ。

 これいいな、と思ったデザイン。カーペットの模様で到着と国際線乗り継ぎの動線を分けて表している。

4サテについたので、ひたすら歩きます。

「到着」を目指してまだまだ歩きます。

いいですね、これ。Cool Japanを上手く使っています。スーパーマリオのキャラクターがお出迎え。自国のコンテンツの強みを分かってきた印象。

クッパは中国語で。

マリオは英語でお出迎え。

検疫が混雑しているということで、エスカレーターは停止中。これも新型コロナウイルスの影響。

ルイージがお帰りなさいと言ってくれました。

変わりゆく成田空港。到着ロビーも変化しつつあります。前はこんな大きな液晶パネルはなかったはず。

ANAクラウンプラザ成田にバスで移動し、停めてある車をピックアップして神奈川へと帰ります。私はシャンパンが抜けきっていないので奥様の運転で。

今回の3泊4日のシンガポール旅行はこれにて終了。お付き合い有難う御座いました。

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2月の上旬、新型コロナウイルス(COVID-19)禍が本格化する手前、ギリギリのタイミングで海外旅行を楽しめたかな、と。当記事執筆時点(2020年4月上旬)では日本も世界各国も依然として感染者も死者も増加中、どうなるか先行き不透明ですし、世界中の国々が鎖国状態。ついに4/3にはシンガポールがロックダウンに突入するとリーシェンロン首相が表明。
この旅行が嘘みたいな世界情勢。暫くは海外は出かけられないかもしれません…。また行けるといいな、シンガポール。