はじめに - 意外と手が届きやすいゴールドエリート
かつては私もそんな旅行者の一人でした。
「出張族・社用族でないと狙えないのではないか。」
「毎週・毎月旅行に出かけるような富裕層でないと到達できない領域なのではないか?」
これらの推測は、ある意味では正しくある意味では間違っています。
タイトルにもありますように、イギリスに本部を置くインターコンチネンタルホテルズグループ(IHG)の会員プログラムを例に取って今回はお話をしていきます。
IHGの会員プログラムの名前は、IHG Rewards Club(リワーズクラブ)と呼ばれます。この会員制度のエリート会員のアッパー層であるスパイアエリートやプラチナエリートでしたらなかなかそうは簡単に獲得は出来ません。
ですが…
エリート会員の最下層、つまり平会員の一つ上のゴールドエリートでしたら比較的獲得が容易です。事実、私のような、たまに旅行に出かける程度の、一般的なサラリーマンでも毎年達成できる程度のステータスなのですから(事実、初めてのゴールド到達は気付いたら、といった具合)。
当エントリは、ホテル修行もせず、毎年のらりくらりとゴールドエリート会員にとどまっているライト層トラベラー・ホテラーの私から見たIHGゴールドエリート会員に関するリポートです。獲得・維持の方法から、実際に体験したゴールドエリートの特典・メリットを解説していきます。
エリート会員の最下層、つまり平会員の一つ上のゴールドエリートでしたら比較的獲得が容易です。事実、私のような、たまに旅行に出かける程度の、一般的なサラリーマンでも毎年達成できる程度のステータスなのですから(事実、初めてのゴールド到達は気付いたら、といった具合)。
当エントリは、ホテル修行もせず、毎年のらりくらりとゴールドエリート会員にとどまっているライト層トラベラー・ホテラーの私から見たIHGゴールドエリート会員に関するリポートです。獲得・維持の方法から、実際に体験したゴールドエリートの特典・メリットを解説していきます。
そもそもゴールドエリート会員とは?
IHGの会員制度であるIHGリワーズクラブ(IHG Rewards Club)の会員ランクは、平会員であるクラブメンバーとエリートメンバーの二つに大別できます。後者のエリートメンバーは更に上からスパイア・プラチナ・ゴールドの三つに分けられます。合計で4ランク存在する、ということになります。平会員の一つ上、エリート会員の最下層がゴールドエリートです。
これらのステータスは、1/1~12/31の一暦年の宿泊数か獲得ポイントに応じて振り分けがなされ、その年の達成した段階からその年の終わり+翌暦年の1/1~12/31にそのステータスが付与されます。
ゴールドエリートステータスの獲得方法(達成条件)・予算は?
一暦年(1/1-12/31)において、10泊の宿泊または10,000ポイントの獲得が必要。
または有料会員プログラムであるインターコンチネンタルアンバサダーへと入会すれば自動的にこの会員資格が付与されます。
IHGのホテルでは、プログラムの会員に対して1USDの宿泊費に対して10ポイントが付与されます(一部のブランドを除く)。アメリカドルベースでの計算になるので、1ポイントを獲得するのにいくら日本円で払うかは、為替レートに影響を受けます。
日本国内のIHGのホテルに宿泊して円で決済を行ったら、同じ20000円と払うのでしたら為替レートが1ドル105円より1ドル100円のほうが得られるポイントは多くなります。円高ドル安時のほうがエリートステータスには手が届きやすい、ということになります。
1000USドル分宿泊すればいいだけなので、旅行一発でクリアすることも(我が家は大体このパターンが多いです)。
宿泊数の場合は為替レート関係ないので分かりやすいですね。10泊するだけ。安いルームレートで国内のクラウンプラザやホリデイインを10泊する、なんて方法も。8000円くらいのルームレートで予約しても80000円くらいはかかる計算。
ポイントで達成するにせよ、宿泊数で達成するにせよ、概ね10万円前後はかかる計算、と見ておくのが良いでしょう。
ただ、IHGはポイントアップキャンペーンなども定期的に打ってきますし、達成の敷居は低い、と言えます。
ただ、IHGはポイントアップキャンペーンなども定期的に打ってきますし、達成の敷居は低い、と言えます。
会員ステータスの維持の方法
同上。一暦年中(1/1~12/31)に10泊するか、10000ポイントを獲得。プラチナに達した場合はその年に既にゴールド会員になっていてもプラチナステータスが付与されるみたいですね。スパイアも同様。
年会費はかかるの?
IHG Rewards Clubは無料のプログラムです。年会費はかかりません。エリートステータスも同様です。しかしながら、前述しているインターコンチネンタルアンバサダーは有料のプログラムとなります。
年会費ではありませんが、毎年ゴールドエリートのステータスを達成させるとするならば、前述のように毎年およそ10万円の「維持費」はかかります。
IHGゴールド会員の特典(メリット・ベネフィット)
それでは、IHGゴールドエリート会員の特典を解説していきます。
参考ウェブサイト:https://www.ihg.com/rewardsclub/content/jp/ja/enjoy-rewards#
当然ですが、これらの特典は、プラチナ・スパイアエリートでも享受することが出来ます。
プライオリティチェックイン
いわゆる優先チェックインのサービス。フロントにIHG会員向けのチェックインカウンター・ブースが設けられていますが、混雑時は優先的にこちらの優先カウンターでチェックインが可能です。
こんな感じでカーペットも敷かれていたり。
混雑時にチェックインをしたことが無いもので、実は個人的には有効に使ったことが無い特典です。プライオリティチェックインのカウンターがエリート会員のチェックインで混んでいて、通常のカウンターに回される、なんてこともありましたし。
混雑時にチェックインをしたことが無いもので、実は個人的には有効に使ったことが無い特典です。プライオリティチェックインのカウンターがエリート会員のチェックインで混んでいて、通常のカウンターに回される、なんてこともありましたし。
14時までのレイトチェックアウト
チェックアウト時間が遅くなる…これこそ最大のメリットだと私は感じております。追加料金無しで午後2時(14時)までお部屋に滞在できるようになります。
元々、確かリワーズクラブの会員(クラブメンバー)にさえなっていれば、レイトチェックアウトの特典を享受出来たのですが、いつだか規定が変わりまして、平会員ではこの恩恵を受けられなくなってしまいました。ゴールド会員以上ですとこのレイトチェックアウトの権利を行使することが出来ます。
例えばチェックアウト時間が11時のホテルに14時まで滞在出来るとなった場合、旅のプランニングの選択肢がぐっと広がるんですよね。最終日は帰るだけなので、「ギリギリまでのんびりしたい」なんて時にこの14時までの魔法が最大限効果を発揮します。
しかしながら、上級会員であってもレイトチェックアウトができないプランを展開しており、こちらは会員でもレイトチェックアウト不可です。また、「空室状況に応じて」と明記してある場合もあるので、予約時やチェックイン時によく確認してください。
しかしながら、上級会員であってもレイトチェックアウトができないプランを展開しており、こちらは会員でもレイトチェックアウト不可です。また、「空室状況に応じて」と明記してある場合もあるので、予約時やチェックイン時によく確認してください。
ポイントに有効期限が無くなる
獲得ポイントの有効期限が無くなります。
年間になん十泊もするようなプラチナやスパイアのエリートメンバーと違って、ゴールド会員やクラブメンバーレベルだと、年間に獲得するポイントなんて決まりきったような数字です。これに有効期限を設定されてしまうとちょっと苦しい。というわけで有難い制度。期限を気にせずのんびり貯める事が出来ます。
まあ凄い。と思いきや、実はクラブメンバーでもなかなかですよ。
一般会員の場合…
・12カ月以上にわたって会員アカウントのご利用がない場合、失効します。・失効したポイントは会員アカウントより削除され、ポイント交換にご利用いただくことはできなくなります。・12カ月間に最低1回でも「獲得」または「交換」が行われた場合、会員アカウントのポイントを維持できます。
というわけで、ポイントに何らかの変動があれば12カ月は維持されるので、年に一度程度使えば事実上失効はしないわけです。こう考えるとエリート会員のあまりメリットないかも。かつてのユナイテッド航空のマイレージプラスみたい。
現エリート会員のお客様は、お持ちのポイントに有効期限はありません。ただし、会員ステータスがエリートレベルからクラブレベルに変更された場合、12か月間に一度もポイントの獲得あるいは引き換えが行われなければ、そのアカウントのポイントは失効します。
という制限はありますので、クラブレベルに降格した場合はちょっと注意が必要です。
別に無くても困らないですが、あったら嬉しいのがウェルカムアメニティ。
ウェルカムフルーツ・アメニティ(お菓子等)などはホテルによってまちまちのため△。上記の写真はANAインターコンチネンタル万座ビーチリゾートに宿泊した時のもの。リンゴやらドラゴンフルーツやらフィナンシェやら、このくらい種類豊富でボリュームがあると嬉しい。"映え"ますし。
正確にはWelcome Amenity Pointsと称されます。
という制限はありますので、クラブレベルに降格した場合はちょっと注意が必要です。
ウェルカムアメニティ・ウェルカムポイント
ウェルカムアメニティ
別に無くても困らないですが、あったら嬉しいのがウェルカムアメニティ。
ウェルカムポイント
正確にはWelcome Amenity Pointsと称されます。
一滞在につき400ポイントが加算されます。塵も積もれば山となる。一泊ごとではない点に留意。連続で3泊でも1泊でも、貰えるポイントは同じ。
インターコンチネンタル・シンガポール(InterContinental Singapore)に宿泊した時に送られてきたメール。3泊滞在しましたが、1滞在に対して付与されますので400ポイントが加算されました。いつも結構手際が良くて、チェックインの翌日くらいには反映されます。
ウェルカムドリンククーポンとの二者択一のパターンが多いですね。
ウェルカムポイントやドリンクも、貰えるホテルと貰えないホテルがあるみたいなので要注意です。
基本の宿泊ポイントの10%が更にボーナスポイントとして加算されます。言い換えれば、クラブメンバーだと支払う宿泊費1USDに対して10ポイントが付与されるところ、ゴールドエリートになると11ポイントとなるわけですね。少ないですが、無いよりはマシ。塵も積もれば山となる。
*ボーナスポイントはエリートステータス獲得の際に必要なポイントにはなりません。当たり前ですね。世の中そんなに甘くない。
ウェルカムドリンククーポンとの二者択一のパターンが多いですね。
ウェルカムポイントやドリンクも、貰えるホテルと貰えないホテルがあるみたいなので要注意です。
ボーナスポイント - 宿泊ポイントの加算率が10%UP
基本の宿泊ポイントの10%が更にボーナスポイントとして加算されます。言い換えれば、クラブメンバーだと支払う宿泊費1USDに対して10ポイントが付与されるところ、ゴールドエリートになると11ポイントとなるわけですね。少ないですが、無いよりはマシ。塵も積もれば山となる。
*ボーナスポイントはエリートステータス獲得の際に必要なポイントにはなりません。当たり前ですね。世の中そんなに甘くない。
まちまち。ホテルごとの隠れた特典。
隠れた特典、とは大げさかもしれませんが、各ホテルで行っているサービスもあったりします。
2020年の2月にANAクラウンプラザホテル成田に宿泊した際に、ホテルの駐車場が無料になりました。エリート会員(つまりゴールド以上)はホテルの駐車場利用料金が無料になるサービスを行っているようです。いつまでかは不明。都度要確認。これ、結構魅力的ですよね。海外旅行ともなれば結構な日数になりますし。
・2020年2月 ANAクラウンプラザホテル成田宿泊記
他には…
・ミネラルウォーターが無料でサービスされたり(これはエリートじゃなくてももらえたりするホテルもありますが)。
・フィットネスジムが無料で利用できたり。ワークアウトする人にもおススメ。
・館内レストランやバーの割引が受けられたりも。
色々ありますので、詳しくは宿泊するホテルのサイトを参照してみましょう。
その他
ちょっとだけ相手のトーン・喋り方が変わる。
ちょっとだけより丁寧に扱ってもらえるようになります。「エリート会員様でございますね。いつもありがとう御座います」の言葉で始まるお出迎え。小市民の私。これを言われるだけで気分良くなってしまうんですよね。ああ小さい。
エリート会員だと分かった瞬間に声のトーンを変えてくるような不埒な輩もいたりしますが。これは逆に気分が悪くなりますね。もうちょっと上手く接客しろよ、と。
ゴールド会員でもお部屋はアップグレードされるの?実際のところは?
無料客室アップグレードは、プラチナエリート以上で可能なサービス。ゴールド会員に対しては、特にそのような特典は明記されてはいません…が、平会員であるクラブメンバーだった頃より、予約した部屋より上のグレードの部屋にアップグレードしてくれる機会が明らかに多いように感じます。絶対!!ではないですが、比較的。
私自身営業職なのでいつもにこやか爽やかで人当たり良し。また、平日休みの仕事なので、比較的稼働率の低めな閑散期の平日に利用している、という点もアップグレードされやすい要因かもしれません。
あくまで個人的経験なので、あくまで参考程度に。期待はし過ぎないようにしましょう。
デメリットは?
そんなものはありません。
修行する価値はある?
私は無いと思います。価値観は人それぞれ、ではありますが。意図的に狙わずに達成出来るのなら獲得してしまいましょう。スパイアやプラチナは別としても、ゴールドはわざわざ狙いに行くほどのものではないと思います。どうせ修行するならプラチナ以上!!そもそもプラチナだったらインターコンチネンタルアンバサダーに入会すれば自動付与されるステータスなので、そちらの年会費のほうがコストパフォーマンスは圧倒的に良いです。
ただ、達成の敷居は低いので、あと1泊で達成、あと数十ポイントで達成、という程度の上京に自然となったのであれば、10000円を切るような安いプランで宿泊して、翌年のエリート会員資格を得る価値はあると思います。
日本各地にあるホテルなので国内派にも向いています。
元々日本各地にホテルを展開していたANAホテルズ(現在は清算)のホテル網を引き継いだ、IHGとANAの合弁によるIHG・ANA・ホテルズのおかげでIHGのホテルは日本国内各都市に散らばっています。というわけでプリンスホテルやオークラニッコーのような純日系ホテル並にポイントを貯めやすいのも事実。海外旅行に出かけない、国内旅行専門の旅行者でも貯める価値はありますし、エリート会員資格を得る価値もあります。国内旅行しかしないので、外資系のプログラムだから必要ないや…と考えるのは時期尚早かもしれません。候補の一つにしてみてはいかがでしょうか。
参考ウェブサイト:IHG Rewards Club公式 https://www.ihg.com/rewardsclub/content/jp/ja/home
*常に最新情報をアップデートするように心がけてはおりますが、当ブログの情報と異なる点があったり、それにより読者様が何らかの不利益を被られても、一切責任は負いかねます。