2020年9月13日日曜日

【搭乗記】ソラシドエア SNA(6J)75便 東京/羽田(HND) - 鹿児島(KOJ) B737-800(JA805X) 普通席 | 2020年8月 鹿児島旅行記(1)

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妻の親戚の用事で鹿児島へと行ってまいりました。2020年8月下旬、新型コロナ禍はまだまだ収まるところを知らず、日々報告される感染者数も高止まりしたままですが、火急の外出です。


羽田空港第2ターミナル


いつものように自家用車にて羽田入り。自宅マンションの駐車場からドアtoドアですし大きな荷物も苦になりませんし、何よりこのご時世他人との接触を避けるなら最良の交通手段。

いつも利用するP4駐車場から第2ターミナルに渡る連絡橋より。国際線エリアが見えます。毎回ここから旅行や出張の度に定点観測してきましたがついに完成。今春共用開始されたばかりですが、需要急減で閉鎖されております。

 車寄せには車もバスもタクシーもまばら。いかに空港の利用客が少ないか予想が出来る光景をターミナルに入る前から見せつけられる。

共用開始直後に新型コロナウイルスによる需要急減で閉鎖されてしまった国際線施設との接続口はシャッターが下りています。寂しい。この記事執筆時、国際線は第3ターミナル(旧国際線ターミナル)発着のみで運用されています。

位置的に殆ど使う人がいないのでしょうか。ランニングコスト削減のためか、飲料自販機も場所によっては一時休止となっていました。

チェックインエリアもガラガラ。これだけ自動チェックイン機があるから、勝手にソーシャルディスタンスは取れてしまう…。

元々一時間前の正午発のANA623便を予約していたのですが、新型コロナウイルスによる需要減で欠航となり、振替されて今回乗るソラシドエア75便に。その辺の顛末はこちらの記事をご参照下さい

航空ファンとしては災い転じて福となす?この手のLCCではない中堅フルサービスキャリアを敢えて狙って乗ることってないので、良い機会だったのかもしれません。

ユナイテッド航空マイレージプラスのマイルを使って、コードシェアのNH2475便として予約していたのでANAの自動チェックイン機が使えました。


ANAのグランドスタッフとなったペッパー君が新型コロナウイルスの感染防止策を取るよう啓蒙中。

利用客は少ないが、お土産物屋さんは開いていました。売上少なくて大変だろうな。閉鎖されている国際線エリアの案内がこれまた哀愁を誘う。

新型コロナウイルス感染防止の為、チェックイン機や手荷物預け機の前に消毒液が設置されていました。ANA Care Promiseと同社が銘打っている新型コロナ対策の一つ。


多少は旅客の姿が目に付くけれど、やっぱり平時より少ない。

お昼ご飯はしらす蕎麦を頂きます。お昼時なのかそれなりに混んでいました。

保安検査を抜けて制限エリアへ入るとモニターで欠航便のご案内。新型コロナウイルスによる需要減で多数の便が欠航を余儀なくされています。かくいう私も先述のように欠航により振替をくらっています。

51番ゲート出発の便なので、保安検査を過ぎたら左へ。北ピアを目指します。

 去年10月の沖縄旅行で立ち寄ったANA FESTAも閉鎖されていました。旅客需要減による閉鎖なのか、リニューアルの為のクローズなのか。需要減で閉鎖されているから前倒しでリニューアルしちゃおうということなのか。

まだまだ歩く。

 こちらは新設された46~48番ゲートのサテライト行きのバス乗り場。未踏のエリアなので使ってはみたいものの、なかなか使用するフライトがアサインされることがなく。

北ピアの付け根部分、51番ゲート前へ到着。出発まで時間があるにしても人は少ない。


ソラシドエア SNA(6J)75便 東京羽田 - 鹿児島 フライトレポート


ソラシドエア6J 75便はANAとコードシェアをしており、NH2475便としての運行でもあります。

SNA(6J)75 東京羽田(HND) 13:15 - 鹿児島(KOJ) 15:05

搭乗機のB737-800(JA805X)。機体に対してかなり大きいB737NGのブレンデッドウイングレットが目を引きます。機体全体を収めたいが、51番ゲートは機首を撮影する事が出来ない位置。

位置的にちょうどサテライトエリアが一望出来ます。

 便数も乗客も少ないからでしょう。ましてやローカル線が割り当てられるピアのほうだと本当にガラガラ。買い物をしたANA FESTAの店員さんが手持ち無沙汰にしていました。

ウェイティングエリアのシートも一つずつ空けて座ってくださいとステッカーが貼られています。今は少ないからいいけれど、乗客増えてきたらどうするんだろ。

搭乗開始。窓側→真ん中→通路側の順に搭乗案内。スムーズに進むし、いつもこの順番でいいと思う。最後はグループ5、通路側の乗客です(私も)。LCCなんかは元々こんな感じに乗り込むんでしたっけ?

いよいよボーディング。

ジェットブリッジを渡り搭乗。コロナのせいで半年ぶりの飛行機の旅。久しぶりの感覚に何だかんだで気分は高まります。

B737の機内へ。

 ポートサイドの最後列、29のBとCを指定。案の定Aには誰も来なかった。ピスタチオグリーンとグレーのシートモケットのコントラストが鮮やか。グリーンの部分は新芽をイメージしたデザインだそうで、目に優しい綺麗な色というだけでなく、空(ソラ)から笑顔の種(シード)を蒔くソラシドエアという名前に込められたメッセージがしっかり伝わってきますね。
 
ソラシドエアの機材・B737-800は174席の普通席モノクラス仕様で3-3のアブレスト。3席並んで埋まるなんてことはなく、1人~2人で3席を使うくらいの搭乗率。たまに誰もいない列もあったくらい。飛行時間の短い国内線でやる人はまずいないだろうけれど、一人客は皆エコノミーフラットが出来る状態。消費刺激策のGo To Travelが始まったとはいえ、まだまだ厳しい。

 ボーイング787の客室インテリアをもとに開発されたボーイング・スカイインテリア(BSI)を採用した大きな荷物棚と、その上のLEDのライティングが明るく開放的な雰囲気を演出。

LEDの読書灯と従来機より大型化されたコールボタン。調節可能なエアコンの送風口も付いているので暑がりの私には有難い。

機体に対してとても大きく感じるブレンデッドウイングレットが目を引く。ソラシドエアのコーポレートカラーのピスタチオグリーンで塗られています。

シートにパーソナルビデオモニターは無し。13号機以降の新造機の737にはタブレット端末を固定するホルダーが付いているみたいですが。

シート背面にはテーブル。パーソナルモニターが設置されていると座席背面のスペースの関係で二つ折りだったりしますが、こちらは一枚の大きなもの。

13:18にスポットアウト。

前述のように各席にパーソナルモニターが設置されていない上に、共用のフリップダウンモニター等も無いのでセーフティデモはCAさんが行う昔ながらのスタイル。

公式ウェブサイトによるとシートピッチは平均81cmとのこと。いわゆるLCCのそれが74cm程度なので、やっぱり楽。ANAの下請けと化しても、小さくてもソラシドエアはFSC。面目躍如といったところ。


東京スカイツリーが見えました。

D滑走路へ向けてタキシング。

C滑走路(RWY34R)の着陸誘導灯が見えます。

D滑走路島へ渡る手前でショベルカーが何か工事をしていました。何が出来るのでしょう。

 D滑走路へ向けてタキシングを続けます。


 D滑走路(RWY05)へ進入。

 既に離陸許可が下りていたのでしょう。速度を落とさずそのままローリングテイクオフ。


国内線で燃料が少ないのと、ローディングが少ないからでしょうね。軽々とあっさり離陸。

力強くぐいぐい上昇していきます。

23区のベイエリアを左手に見ながら、上昇・旋回を続けて南西へと進路を取ります。


東京湾を航行する大型の貨物船が見えます。

このころには旋回を終えて、写真左のあたりは袖ヶ浦市のLNG基地と火力発電所。右手には東京湾アクアライン。

 海ほたるがくっきり見えました。

君津のあたりかな。


やたらと尖がって東京湾に突き出しているのは富津岬。

令和になり観光ツアーが解禁され注目を集めている第二海堡。明治中期から大正にかけて建造され、戦前は陸軍、のちに海軍が東京湾防衛の要として駐留していた要塞の島。今では消火訓練にも使われているとか。

写真中央は横須賀新港。自動車運搬船の巨大な船影がここからでも見て取れます。

 海上自衛隊横須賀基地と米海軍横須賀海軍施設。写真中央には海自の護衛艦が多数停泊しているものの、種別までは判別できず。残念ながら米海軍の空母は停泊していませんでした。

 写真中央は横須賀の天神島。写真左には空自の武山分屯基地・陸自武山駐屯地・海自の横須賀教育隊。

 三浦半島の先端が見えました。


 うとうとしていたらあっという間に静岡上空。特徴的な静岡市~浜松市あたりの真っすぐな海岸線。

天竜川?いや、たぶんその東にある太田川。

ドリンクサービスはリンゴジュースを頂きました。新型コロナウイルスの感染防止の為、一部機内サービスは中止。機内販売は休止中。

浜名湖の入り口・弁天島あたり。

ピスタチオグリーンの大きなウイングレットが青空をバックに映えますね。

不特定多数の乗客が触れてしまう、ということで機内誌は撤去されていました。希望の人にだけ配布するというスタイル。シートポケットにはエチケット袋と安全のしおりのみ。

三重県の志摩半島のあたり。写真の左下に見える、長く弧を描くビーチが綺麗。

ラバトリー散策。乗客が少ないからとっても綺麗。いや、元から綺麗に保たれているから綺麗なんです。ウォッシュレットは装備されていません。

恐らくこれも感染症対策でしょう。ラバトリーの外にはCAさんが待機していて、一人使うごとにトイレを消毒・清掃していました。


最後列から見た機内の風景。搭乗客の頭がまばらに見える程度に搭乗率は低い。丸みを帯びたBSIのデザインが今風の機内って感じですね。



シートベルトサインが点灯。ここから先雲の中に入ったりと気流の悪いところが続きました。




いよいよ九州へ。真っすぐな宮崎県の海岸線。

眼下には宮崎市。

真夏らしい大きな積乱雲。

「綺麗だね」なんて会話をしていた積乱雲へと突っ込んでいきます。


ドラえもんの映画の雲の王国を思い出す風景。


雲の海へダイブしていくような感じ。


雲の中へ。揺れます。

抜けたかな、と思ったらまだまだ。雲の層は何層もあります。


何層か雲を抜けると、ようやく眼下に地上の景色が入ってきました。

それでもまだまだ雲は低い。機窓からの眺めもまだまだ白みがかっています。

ディセントを続けます。

川内川。伊佐市のあたり。着陸機が重なったのか天候事由か、実はここの手前くらいで一回サークリングして時間調整しています。

九州自動車道。その下には太陽光発電のパネルか何か?

高度を下げ、完全に雲の下に出ると天気は予想通りの雨。水滴が窓の上を流れていきます。

眼下には乗機しているB737の影が見えました。ここまでくると地上まではあと少し。

鹿児島空港RWY16へ向けてアプローチを続けます。

霧島の御茶畑を眼下にアプローチ。鹿児島空港のあるこの霧島だったり、特攻隊で有名な知覧だったり、鹿児島県はお茶の名産地でもあります。

14:56にタッチダウン。

空港消防署と化学消防車が見えます。

結構な降雨量。窓の水滴にピントがあって上手く外が撮れません。

定刻より6分早く14:59にスポットイン。飛行時間は1:26分の空の旅でした。

密・混雑を避ける為分散して降機下さいとのこと。しかしながら、乗客が少ないので、悲しいかな密にはならない…。

7番ゲートへ到着。緯度と経度が表示されています。

那覇空港の「めんそーれ」と同じく、ここの空港の「ようこそ鹿児島へ」を見ると、現地に到着した気分が高まります。

今回お世話になったB737-800(JA805X)。折り返しSNJ78便東京行きとなります。

乗客が少ないからなのか、ターンテーブルに着いた頃には既に荷物が下ろされていて、テーブルのコンベアも停止していました。優先タグも付いていないのにこんなの初めて。

 レンタカーを借りて、鹿児島市内を目指します。あいにくの雨模様。