2021年2月19日金曜日

【宿泊記】箱根仙石原プリンスホテル Hikariプレミア で晩秋の仙石原時間を満喫 | 2020年11月 箱根旅行記(2)

このエントリーをはてなブックマークに追加


元箱根の深生そばでおいしい新蕎麦と天ぷらを堪能したところで、今回3密を避けた巣ごもり旅を満喫する予定の箱根仙石原プリンスホテルへと向かいます。

晩秋のススキのシーズン真っただ中であるのと、Go To トラベルに後押しされてか仙石原のすすき草原は観光客でわんさか。屋外だけど密になるしね、ということで買い出しで立ち寄ったローソンの駐車場から眺めておなかいっぱい。

というわけで改めて仙石原プリンスホテルへと舵を取ります。


箱根仙石原プリンスホテル


程なくして今回宿泊する仙石原プリンスホテルへ到着。ホテル名の仙石原の読みは「せんごくばら」ではなく「せんごくはら」です。



ヨーロッパのどこかの国の小さなお城と言っても信じてもらえそうな素敵な外観のホテルです。


ホテル外観。小さな城館のような可愛らしくもどこか品のある佇まい。


バレーパーキング方式ではなく、ホテル棟の目の前の広い駐車場に自分で車を停めてから歩きます。とは言っても目と鼻の先なので全く苦ではありません。


ホテルのベルスタッフがお出迎え。荷物を預かってフロントまで誘導してくれました。ここで手際よくバトンタッチ。とても愛想の良いスタッフさんがテキパキチェックイン手続きを済ませてくれて好印象。こちらでGo Toトラベルの地域共通クーポンをゲット。


ステンドグラス風のエレベーターの天井が美しかった。


客室階の廊下も派手さは無いが上品な雰囲気。


床と壁面の境のこういったレリーフの装飾が美しい。


"PRINCE Safety COMMITMENT"と銘打った新型コロナウイルス感染症対策の一つ。これは一度ドアを開けてから撮影したので封印が破られておりますが、このように客室のドアに「Safetyシール」を貼り、清掃・消毒後の部屋に担当者以外の入室者がゼロであることを明示しています。荷物を持ってきて頂いたスタッフさんも客室内には入らず、お部屋の前で荷物の受け渡しをして終了。徹底しています。


客室 - Kodachiプレミア 473号室


今回滞在したのはホテル最上階(4F)に位置するHikariプレミア。premierという字が表すごとく、同一階に位置するKodachiプレミアと共に同ホテルで最もラグジュアリーなお部屋。これらは客室の広さ・間取りや設備、アメニティなどは同じで、寝具や壁紙などの色味が異なるだけのようです(違ったらすいません。詳しい方教えてください)。ネット上に転がっている写真で比較すると雰囲気が全く異なります。Hikariのほうがパリッとした印象で、Kodachiは温もりがある感じ。

客室に入る前に前室のようなスペースがあります。元々改装前は和室だったんじゃないかと思うようなお部屋の間取りですね。こちらにミニバーなどが置かれています。


エスプレッソマシーンやらお茶のセットやらコンプの水2本やら。


リビング・寝室スペースに入ると正面には一面の窓ガラス。その奥には広々としたバルコニー。


50.5㎡となかなかの広さ。ホテルが公式サイトで「広々とした空間」と堂々と謳うくらい広いです。一泊二日では勿体ないかな…。


木製で落ち着いた印象の一面鏡のドレッサー兼デスク。ホテルの部屋にしっかりとしたドレッサーがあるか無いかは結婚してとても重要な要素の一つになりました。これがある無しで奥さんのご機嫌が変わる。


ゆったりと仙石原時間を過ごすにはテレビは無粋かな、ということで一度もスイッチを入れる事は無かった。


座り心地抜群のソファとリクライニングチェアが「巣ごもり」の旅を充実したものにしてくれそうです。


ベッドサイズも203cm×122cmとこちらも広い。ふかふかで寝心地抜群でした。シルバーで統一された枕とベッドスローがパリッとした印象を与えてくれます。


ベッドの両サイドには一つずつナイトテーブルが置かれています。写真には写していませんが、反対側にはアラームクロックも。


USBポートは今や必須の装備。 最早従前のコンセントよりも大事かもしれない。


箱根の山でもかなり標高が高い仙石原に位置している上に、壁一面の大きな窓ガラスで冬の冷え込みが凄いのでしょうね。窓際にはごっついパネルヒーターが。スイッチをONにすると11月半ばでは汗ばむくらい力強い。真冬の滞在では頼もしいことでしょう。


このお部屋の売りは広さもさることながら大きなバルコニー。晩秋のひんやりとした空気に包まれて仙石原の眺望を眺めながら頭を弛緩させるのにピッタリの場所。


同じくプリンスホテル&リゾーツが運営する大箱根カントリークラブと一体になったゴルフリゾートを形成するホテルだけに、部屋から一望出来るのは箱根外輪山を背景にした雄大なホール。巨大な庭園のようで、開放感抜群。


広々としたバルコニー。椅子とテーブルも設置されているので、ゆったりと腰掛けながら眼前に広がる仙石原の景色をのんびりと満喫できます。聞こえるのはゴルフクラブがボールをたたく音くらいで外界の騒音とは無縁。晩秋のパリッと冷えた空気に包まれながら、静謐な仙石原時間を楽しめました。


ベッドからの眺めも素晴らしい物がありました。


バルコニーがあって優雅な反面、夏場は蚊に悩ませられるのかもしれませんね。アースノーマットがテレビ裏にこっそり置かれていました。


冬はすぐそこ。秋の日は釣瓶落とし。

バスルーム


写真中央のドアの向こうがバスルーム。左手がパウダースペース。


写真右は浴室へと続くドア。


改装はされているホテルですが、やや古臭さの感じるシンク。


アメニティ類やヘアドライヤーは側面の棚に。


シャンプー類はPOLAのDetaille la maison(デタイユ・ラ・メゾン)。


感染症対策の一環でしょうか。「気になる人はこれでふきふきしてね。」ということでしょう。アルコール配合のウェットシートが置かれていました。


ドアを開けると広い広いバスルーム。独立したシャワーブースまであります。


ウォッシュレット付きのトイレとシンク。先述のようにパウダースペースがバスルームの外なので、ここに手洗い場がしっかりと設けられているのは有り難い。



余り余裕があるとは言えないサイズのバスタブ。軽く汗を流したいなら上述のシャワーブースで済ませられますし、しっかり入浴したいなら温泉の大浴場があるホテルだからそっちを使うわけで。こいつの出番はありませんでした。


お散歩が楽しいホテル


素敵なデザインのホテルだけに、内部を散策するのが楽しみの一つでした。予約した夕食の時間までお散歩を楽しむこととします。

特徴的な吹き抜けの螺旋階段。







2Fまで降りて、吹き抜けを眺める。カメラを構えて歩き回っていたら「こんな感じで撮ると良いですよ。」とホテルのスタッフの方が教えてくださいました。こんなちょっとしたやり取りが嬉しい。大事なもてなし。


パーティールーム。SUSUKI。


重厚感溢れるパーティールームの扉。この先にどんな空間が広がっているのか、想像が掻き立てられます。


木製のチェアも何かの展示品かのごとくがっしりとした造り。美術品のよう。いや、美術品か。


今度は最上階の4Fへと上がってみましょう。


暖炉まで。中の汚れ具合を見ると本当に使われているものなのかな?真冬には温かみのある光景が見られそうです。


本格的フランス風レストランのPlat du Jour(プラ デュ ジュール)。


花々が綺麗な天井のステンドグラス。前述しているエレベーターの天井のそれとデザインを合わせてあるのかな?


柱に据え付けられた照明も美しい。


吹き抜け部の照明も素敵。クローバーの切り抜きが可愛い。


各階を繋ぐ螺旋階段がこれまたファンタジーの世界へ誘ってくれそうな造りで、非日常感を演出してくれます。


外にもちょっと出てきました。昼間は11月半ばらしからぬ初秋のような暖かさでしたが、流石に日が落ちるとジャケットを羽織る程度ではやや寒く感じます。


ライトアップされた紅葉。随分と冷えてきましたし、予約をしていたディナーの時間が迫ってきたので、建物の中に戻ることとします。


レストランGRILLにてカジュアルダイニングを


普段は朝食付きか素泊まりを選ぶ事が多いのですが、今回は夕朝食付きのプランを選択しました。周りに何でもあるような市街地のホテルなら外でディナーを愉しむべきかもしれませんが、外界と隔絶された高原リゾートホテルに滞在なら、ホテルの中で食事を済ませたほうが楽でしょう、と。あくまで「巣篭もり旅」を満喫します。


3Fロビー横のレストランGRILLへと。もう何千円か足すと上部階のレストランで本格的なフレンチのフルコースが楽しめるみたいですが、今回はこちらのカジュアルダイニングにて。


着席するとメニューが配られました。洋食のコースか和食御膳。和洋ともにメインは二種類あるので、選択肢は計四つ。


お子ちゃまの私は当然メインはお肉を選択。"オーストラリア産牛フィレ肉のポワレ マスタードソース 彩野菜添え"。


まずは乾杯。ああビールが美味い。ドリンクは勿論別料金ですが、Go Toトラベルの地域共通クーポンを使用なので追加出費は無し。有難い。


程なくしてカトラリーが用意されます。


まずはオードブル。オマール海老と帆立貝のマリネ 静岡県産わさびドレッシング。


本日のスープ。


パン。「お代わりはいかが?」と何度も持ってこられるので沢山食べてしまった。後述しますが、品目が少ないので、筋肉量70kg近くのラガーマン体型の私は何度もお代わりしてお腹を満たす。程よく温められていて美味しかった。不味かったら何度もお代わりしませんもの。


"オーストラリア産牛フィレ肉のポワレ マスタードソース 彩野菜添え"。国産牛でないのであまり期待はしていませんでしたが、存外に美味しかった。ポワレそのもの。表面がしっかり焼き上げられていて中の柔らかいお肉とのコントラストが絶妙。


サラダ。


デザートには御殿たまごのキャラメルプリンと水菓子。


濃厚なキャラメルプリンだけでも美味しいのですが、サクサクのマカロンがアクセントになっていてもう一段階上の満足感。最後はみずみずしいフルーツでお口の中をサッパリさせてディナーは終わり。

フルコースではないから仕方ないですが、もう一品あると食べ盛り?の成人男性としては嬉しいかも。パンのお代わりで調整する感じ。ただ、料理自体のクオリティは高いので、満足度は低くないです。周りを見渡す限り宿泊者の年齢層も随分高めだったので、このくらいで良いのでしょう。


自宅のようにのんびり過ごすホテルステイを


食後は2Fの大浴場で温泉に浸かってほっこり。あまり外に出歩かず「巣篭り」をするスタイルのホテルステイの場合、リビングスペースの広さは大事。自宅で過ごすようにのんびりと仙石原時間を愉しみます。外に頻繁に出歩くような市街地のホテルだと、最近は広い部屋がもったいなく感じます。

ほっかほかに温まったおかげか、血行が物凄くよくなったのか、さっぱりと汗が止まらない。箱根八湯の一つ、姥子温泉の効能を実感。バルコニーに出て湯冷まし。ひんやりとした晩秋の空気が火照った体に気持ち良い。


二日目


おはようございます。二日目の朝を迎えました。仙石原の高原は騒音が無く本当に静か。聞こえるのはゴルフボールをクラブが叩く音だけ。


我々の泊まる部屋の前は打ちっぱなしの練習エリア。ゴルフというのは朝の早いスポーツ。ゴルファー達は早起き。ここで練習して温まったのか、暫くするとラウンドを回り始める為か人っ子一人いなくなりました。ホテルの目の前がゴルフコースなんて、ゴルファーからしたらたまらない環境ですよね。ゴルフ旅行に来ている経営者層と思われる宿泊客が目立ちました。


位置的には写真で写してあるあたりの先あたりがエヴァンゲリオンのネルフ本部らしい。箱根外輪山と広大なカントリークラブが望める。


GRILLで地の食材をふんだんに使った朝食を愉しむ


新型コロナウイルス感染対策の為、夕食に続きビュッフェ形式ではなく御膳スタイルの朝食。こればっかりは仕方がないですが、やっぱりホテルの朝ご飯といえばビュッフェが愉しみなのでこればっかりは残念。早くワクチンと治療薬が出来上がる日が来るのを待ちましょう。

昨晩夕食を頂いたGRILLへ再び。窓際の席に案内されました。比較的遅い時間の為か人はまばら。落ち着いた朝の時間。箱根外輪山の紅葉が見渡せて綺麗。


着席しますとメニューを渡され、和朝食か洋朝食を選びます。ビュッフェ形式ですと和食物は食べない傾向にある私。今回は午前形式なので和食を選んでみました。


まずはお水とお茶と、御殿場とうふ使用のスムージー。昨晩のデザートのプリンもそうでしたが、ここのホテルでは御殿場産の食材が沢山出てきます。そう、ここは仙石原。神奈川県の超端っこで、ちょっと山を下ればそこは静岡県御殿場市。地産地消に貢献している素敵なホテルです。


食器はノリタケのようで。


駿河湾産のしらすおろしや大粒の小田原産十郎梅干しなど箱根や近隣の地の食材を使った「ご飯のお供」が沢山乗った御膳。なんと白米も御殿場コシヒカリということで地の物でした。お魚は紅鮭か鯵の干物から選択で私は後者を。

ビュッフェみたいにあれこれ選べない寂しさはありますが、取りすぎ・食べすぎが発生せず腹八分目で済むのが御膳形式の利点かもしれませんね。


中庭で紅葉狩り


食後は部屋でチェックアウトまでのんびりする前に中庭をちょっとお散歩です。


朝食会場のGRILLから眺めた秋の風景が綺麗だったので、紅葉狩りです。写真奥はテニスコート。



落ち葉だって主役です。紅葉の絨毯で彩られる地面も綺麗でした。



中庭には我々夫婦だけ。紅葉シーズン真っ盛りのこの時期は、どこに行っても人でいっぱいだけれども、ここのホテルの中庭は貸切。ゆっくりと密を気にせず紅葉狩りを楽しめました。


苔生す石も美しい。


僅かに木漏れ日がある程度で、ひんやりとした空気が心地の良い中庭でした。


チェックアウト



荷造りをちゃちゃっと済ませたら、チェックアウト時間の11時まではふかふかのベッドの上で二度寝してみたり。最後まで仙石原時間を愉しみます。


あくせくと動かずのんびりとホテル内で過ごす「巣ごもり旅」を実現するのにふさわしいと思い予約したホテルでしたが、これが大正解。箱根の中でも湯本や強羅当たりと違ってごちゃごちゃ人があふれていない仙石原に位置する、客室数も控えめのリゾートホテルということで、密を避けてのんびりとした仙石原時間を過ごせました。何より印象的だったのは、従業員の皆様の笑顔。お仕事を出来る喜びに満ち溢れているようでした。Go Toトラベルは確かにこの産業に携わる人の生活を支える素晴らしい政策なように思います。

次回は、箱根ラリック美術館でのランチレポートをお届けします。